国語勉強法

良平の心の動き

 いろいろな経験が多い人ほどピンチになった際に、その時におけるベストの解決策を見出すことができます。それは経験というストックがあるからです。今までの経験を通して、似たような事例はないか?あるいは今までの事例の解決策をヒントに出来ないか?等を無意識に計算しているからです。。

 実はこれと同じことが勉強でも当てはまります。試験では同じ問題が出ることはありません。とはいえ、数学や理科においては「公式」を理解、覚えることによって数字が変わっても「あ、あの公式を使えばいい」と分かります。

 国語も似たようなことが言えます。ハイ、結局「考え方、解き方パターン」が存在するのです。だからといってとりあえずやみくもに問題を解きまくればいいかというとむろんそうではないです。あくまでも「正しい考え方、解き方」を実践しつつ問題を多くこなすのことが大切です。

 芥川龍之介の「トロッコ」という話があります。物語中盤で、主人公である良平は夕暮れ時に一人で家に帰らなくてはならなくなります。泣きそうになったけれど、それをグッとこらえてひた走りに自宅に向かって走るのです。

 そして、帰宅した良平は無事にたどり着いたことの安堵感から大泣きし、心細さが一気にこみあげています。この場面・・・読み手にとっても共感できる場面ではないでしょうか?ずっと泣くのを我慢していたけれど安心した瞬間に緊張から解放されて一気に涙があふれるという場面。

 これは先に書いたように実生活・・・のみならず、他の小説においてもよく「あるある」場面です。実際に中学受験向けの試験で「なぜ○○に会った瞬間に泣いたのか」と出されました。

 言い方悪いですが、こういう心の動きのパターンを理解&覚えておくとすんなりと解けます。今も昔も人の感情や思考が大きく変わるわけではありません。それゆえ、ある物語を読んだり解いたりした際にしっかりと心の動きを理解しようと努めると他の問題にも応用できます。ぜひ参考まで。

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