添削

なぜ素人がダメ出しをしたのか?

 数年以上前の話です。知人の息子さんが当時高校3年生、某大学医学部の看護学部を志望しており推薦入試を受けることになりました。前もって「今後の医療の在り方、問題点」といったテーマで小論文を提出することになっていました。

 勉強熱心な彼は学校の先生からお勧めの本を紹介しもらいそれらを読んで小論文をまとめました。そして何度も学校の先生に添削してもらい、無事に完成していよいよ明日願書とともに提出という段階になって母親に(私の知人)にその小論文を見せたところ・・・。

 私の知人がダメ出しをしたそうです!!結局親子で徹夜で小論文を書き直し提出、無事に合格を勝ち取りました。なぜ、素人にもかかわらず知人が息子に小論文にダメ出しをしたか?

 「あまりにもとってつけたような立派な内容だったから」だとか。つまり、あらゆる専門書の一部分を切り貼りしてそれなりの体裁を整えており、だからこそ内容が薄っぺらく感じたそうです。

 「本人らしさが全く感じられず、専門家から見ると『若造が、分かりもしないのに偉そうに語っている』と思う!だから自分にしか書けない本音で!」と強調して書き直しをさせたそうです。

 書き直しをせずに提出していたとしても合格していたかもしれないですが、私は元の原稿を見せてもらったわけではないので何とも言えません。ただ、審査側としては美辞麗句のきれいごとの文章と内容は若干稚拙でも本人らしさが書かれている文章のどちらを読みたいか?言うまでもないですね。

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