雑感

温度差

 先日、中学生に短歌の演習を行った際に・・・全問正解だったので細かい解説はせずに今後も通用するであろう要点のみを伝えました。そのやりとりが次の通り。

(私)「『かなしからずや』を見た瞬間によしっ!『や』があるから、①句切れになる可能性が高い②反語や疑問、ということをまずは念頭においてね!この場合は反語!」

(生徒)「先生、先生は短歌や俳句を見たら、まずはそんな風に考えるんですか?『かなしい』という感情に揺さぶられないんですか?」

(私)「揺さぶられない!」

(生徒)「・・・。先生って冷たいですね!AIですか?」

 私は仕事の際に、文学作品を読むときは鑑賞する余裕はありません。でもプライベートで作品に触れる時は思い切り感情移入します!例えば医者や僧侶などが人の命や死に向き合う時には冷静なのと同じです。

 むろん、彼らもプライベートで自分の身内の出来事であれば感情に左右されるでしょう。そのことをキチンと?生徒に伝えたところ・・・とっても疑わしそうな眼を向けられ次のように問われました。「じゃあ、例えばどんな作品に感動しますか?」と。

 私は「有名な作品としては『平家物語』や『項羽と劉邦』!項羽の最期の場面なんて涙なしでは読めない!現代の作品では『童の神』という平安時代を舞台とした鬼の話で・・・。」

 

 

 ハッと気づきました。私が熱くなればなるほど生徒の熱量が下がっているではありませんか!!!(笑)。要するに私が熱くなったり感動する対象が若干、一般とはズレているようです。でも決してAIのようではなく熱い熱いタイプですのでご了承のほどを。

 

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