勉強法 鑑賞

望月

 今日は満月!私はやはり満月が大好きです。吉田兼好は徒然草の中で「月は雲りがないのだけを見るものであろうか、いやそうではない。降っている雨に向かって(見えない)月のことを慕いすだれを垂らして室内にこもり春が移り行くのを知らずにいるのも、やはりしみじみとして情趣が深い。」と言っていますし、そのこと自体は否定しません。

 

 それでも個人的には曇りがない状態の満月がいいです。満月の日に願い事をすると叶うと言いますし・・・。さて満月のことを昔は「望月」と表現しました。かの有名な藤原道長の歌にもあります。

 

 

 「この世をば わが世とぞ思ふ 望月の 欠けたることも なしと思へば」

意味は「この世は自分のためにあるようなものだ。望月(満月)のように足りないものは何もないと思えるから」となります。

 

 この歌を見て聞いて、皆さんはどう感じますか?私は「素晴らしい!自分もこんな風な境地になってみたい」と素直に感じます。ある意味、傲慢な内容の歌です。でも言い換えると現状に満足している、余裕を感じさせる歌だともいえるでしょう。

 

 さらに言うならば、この歌は生徒に「望月」の意味、「望月の」の「の」を「が」と訳すこと、「世とぞ」の「ぞ」が係り結び・・・などなど教えるべきことが満載なので国語の教材としても大活躍です(苦笑)。

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