記述のコツ

なぜ✕なの?!条件満たしているのに・・・。

 「模範解答とほとんど同じなのに、なぜ間違ってるのか分かりません!合ってますよね?これ採点した先生、ひどい!イジワルだ!」と小学高学年の生徒がブツクサ言っていました。彼は大手塾に通いつつ、国語の個別指導でも頑張っています。

 塾で行われた模試・・・、見せてもらうと確かに、使うべキーワードはもれなく入っていますし、字数もばっちり。にもかかわらず✕なのです。正直言って採点が異常に厳しいことは認めます。他の塾や実際の入試ならば部分点、あるいは〇をもらえるような解答でした。

 では、なぜ彼の通塾先は厳しく採点しているか?むろん、だれが採点しても絶対に減点されないような完璧な解答を書く練習をさせるためです。今回は生徒にとっては厳しい対応でしたが、これを機にしっかりとした正しい文を書いてほしいと思い指導しました。

 さてその解答とは?次のようなもの

(誤)○○は働かなくても国から援助されるので、地元で低い賃金で働く人が羨んだり怒ったりすること。

(正)地元で低い賃金ではたく人が、働かなくても国から援助される○○を恨んだり怒ったりすること。

 

 違い分かります?!上の文は、文全体として意味がぼんやりしており読み手に正しい意味が伝わらないのです。なぜか?「~を」という目的語がないからです。文の基本は(主語、目的語、述語)です。

 主語や目的語は省略されるときもありますが、今回は目的語を入れるべき文です。そうしないと主語が何に対してどうなのか?が分からないからです。話し言葉と書き言葉(記述)は違います。ハイ、書き言葉(記述)にはこれでもか~というぐらいに気をつかう必要があります。

 ただ・・・ここで大手塾に一言申したいです。いわゆる誤解答例などを示して採点基準をしっかりと生徒に伝えるべきだよ、と。まあ、それがないお陰で私の出番があるとも言えますが(汗)。何はともあれ正しい文を書けるよう、頑張りましょうね!

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