雑感

「0」から「1」

 私は生徒たちが以前できなかったことが出来るようになった時に、めちゃくちゃほめます。あ、私がほめる場合の「出来るようになった」とは完全に自力で再現できて正解を導くことができる・・・という状態のことを指します。

 つまりゼロからイチをめちゃくちゃほめます。なぜなら「0」から「1」が一番難しいからです。いったん「1」になったらそこから「5」や「10」にするのは比較的簡単です。

 「1」は10倍すれば10に、100倍すれば100になりますが、「0」は何をかけても「0」。普通のことをやっていては「1」を生むことはできません。この「1」を生み出すお手伝いをするのが私たちの仕事です。

 とはいえ私たちはあくまでも「お手伝い」にすぎません。結局は本人が、しっかりと何度もトライして挑戦して再現性を身につけないことには「1」にはなりません。

 にもかかわらず自分は楽をしつつ・・・保護者としては先生に任せておけば魔法の杖を与えてもらったら「0」から「1」にできるよね?!と思いこんでいる人が多いです。楽に誰でもが使える魔法の杖なんてありません。魔法の杖があっても使えるための訓練するのは自分自身です。自戒を込めて。

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