雑感

定石でなくても・・・。

 国語を解く際に接続語、主張文、キーワード等にチェックを入れることを指導者は伝えます。実際、白紙の状態で国語を解く(線を引く…ことをはじめ、国語の解き方等を知らない状態)よりも線を引き(なぜ線を引くのか等を理解したうえで)ながら解いたほうが点数がアップします。

 そうすると、本人も最初は「線ばっかり引いたら見づらい、ぐちゃぐちゃになる~。」などと言っていたのが、点数が取れるようになり、しかも点数が安定し始めると線をしっかり引くのが当たり前になるのです。

 しかし、まれーに線を引くよりも読んだだけでそれなりに記憶&理解ができ、記述の際も目で見て確認して大切な言葉をピックアップしたほうがいいというタイプがいます。その場合は無理して線を引いたりしなくていいと思います。

 線を引かなくては!チェックしなくては!と思えば思うほど、そちらに意識を取られてしまい集中できないとのこと。そういうタイプはいい意味で「特殊能力」があるので無理して定石に従わなくてもいいでしょう。

 これはほかの場面でもいえることで・・・しっかりとした定石を知って試したうえで、それでもなおかつ自分には合わないならば無理する必要はありません。そもそも定石というのはいい方向に向うためのものであって、それが本人にとって機能しないなら意味はありませんから。

 私自身、勉強、仕事に限らずあらゆる場面において、自分の意志で、いわゆる定石、常識からずれたことをやってきましたがそのおかげで今があります。人生において、いわゆる常識に従っていたら…とんでもなかったということもチラホラ。自分に合った方法を選んでいます。

 というわけで、正しいとされるやり方を知って、実行したうえでもなおかつ「自分の方法が合っている」と思うならば自分の方法で貫きましょう。今、担当している生徒、とってもまじめないい子で・・・。その生徒はなんと白紙の状態のほうが点数がいいとのこと。

 今後はどうなるかはわかりませんが、今はチェックなしで脳内で記憶した状態でいいよ~と伝えています。私たちは本人にとってのベストを選べるような環境を提供することが最大の使命だと思っています。

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