鑑賞 雑感

人生万事塞翁が馬


   「人間万事塞翁が馬(にんげんばんじさいおうがうま)」という諺があります。幸不幸は予期できない。何が禍福に転じるか分からないという意味で使われます。「淮南子」の塞翁の故事にちなんでおり、古文の入試問題やテキストにも頻出です。由来に関してはぜひググってみてください。

   この諺の元となった話に登場する翁の態度を素晴らしいと思います。なぜなら翁は物事のプラス面とマイナス面の両面を冷静に信頼して受け止めているから。物事には必ずプラス面とマイナス面がありますが、冷静さを失うと時として片面だけがクローズアップされることがしばしば。

    例えば受験に置き換えてみると「志望校合格」=「プラス面」ですが折角、志望校に入学したにもかかわらず合格したことに安心して努力をやめてしまうと勉強についていけなくなるという悲惨なことに。

   「志望校に不合格」=「マイナス面」ばかりクローズアップしていたらずっとマイナスから脱却できません。マイナスから脱却するためには気持ちを入れ替えて入学した学校で頑張るか、あるいは別の方法をとる・・・。

   いわゆる逆境をバネにして頑張れば必ずプラスに転じるのです。結局はプラス・マイナスを絶えず頭の隅に置いておく必要があるな~とつくづく感じる今日この頃です。と同時に「不合格」≒「努力が報われない」ではない!と思います。

   確かに合否という点にだけ目を向ければ「努力は報われない」状態ですが、受験に向けて頑張ったことによって身に着いた精神力、忍耐力、知識、教養は別の時期に別の形で実を結ぶからです。

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© 2021 森下藍理 国語・文章・読書感想文指導講師