慣用句・諺 雑感

「荷が勝つ」(大和言葉)

 「荷が勝つ」という大和言葉があります。。意味は「荷物が重すぎる。責任や負担が重すぎる」です。「荷が重い(プレッシャーだ)」という表現は頻繁に使われますが、「荷が勝つ」という表現は珍しいかもしれません。

 「荷が重い」を使うとイメージ的に頼まれたことから逃げているような消極的な感じがしますが「荷が勝つ」だと、与えられたもののほうが自分より上と把握したうえで断るイメージでしょうか。

 だから前向きに受け止めているという、好印象を与えつつ断ることが出来ます。大和言葉を知っていると、断りの言葉を使う時も角を立てないように伝えることができるので素敵です。

 現代では「無理です」の「です」という言葉さえつけない人も増えており、下手すると「無理っぽい」という途切れたような言葉が使われがちです。思わず「は?無理っぽい?!何それ?」と意地悪く言いたくなることもチラホラ。

 ところで、「断る」ことに対して「罪悪感」を持つタイプが少なからずいるかもしれませんが、そういうときこそ、この大和言葉がお勧め!「断ること」に対して罪悪感を覚える人は相手に気を使いすぎなのです。

 下手すると「強運になるため、運気をアップするためには『頼まれごとは引き受けるべき』」と盲信していることも。借金を申し込まれても「イエス」と言いますか?とツッコミを入れたい私です(苦笑)。

 「断る」≒マイナスのイメージがありますが、「荷が勝ってます」という大和言葉を用いるとプラスの言葉になります。相手も自分も穏やかな気分で話が進む可能性が高い?!ぜひお試しを。

-慣用句・諺, 雑感

© 2024 作文110番