慣用句・諺 鑑賞

縁を切る≠距離を置く

 「袖振り合うも多生の縁(そでふりあうも たしょうのえん)」という諺があります。「人と人との関係は単なる偶然によって生ずるわけではないので、大切にしなくてはならない」という仏教的な考え方です。

 「多生」は「多く生きる」つまり、現世の前に積み重ねた数多くの前世。その数多くの前世の因縁が積み重なった結果が現世で袖を振り合うという出会いになっている…という意味だそうです。

 仏教を信仰している、していない関係なく「縁」とはその人の人生に大きな影響を与えるものだと思います。いいご縁に恵まれると人生がいい方向にいくでしょう、かと言って「いいご縁」が永遠に「いい」とは限らないのです。

 だからこそ、生徒の人生のほんの一部に関わらせていただくことが出来る今の仕事を有難く感じると同時に責任も感じます。そして当然と言えば当然ですが、ご縁が切れることに対しては私は執着しません。

 そんな中、ある人に言われました。「縁とは切るモノではありません。切れるものです。」「自分が相手から縁を切ろうと思う時は『距離を置く』と思って下さい。」と。

 確かに・・・切ってしまうとそこで終わってしまいます。しかし、距離を置くだけならば時期が来ればその距離を縮めることも可能なのです。

 もしも、前世からの因縁?!いう可能性があるならばこそ、軽々しく「切る」ものではないですね。しかも「切る」ではなく「距離を置く」いう表現の方が柔らかくていいですね!

 お盆時期…思わず「縁」について考え込んでしまった私です!さて、今年は短い夏休み・・・。宿題の作文、小論文、読書感想文などでお困りの方!ご指導承りまーす!

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