国語勉強法 敬語

「お~する」「お~なる」(敬語)

  「見せします!!」という言葉が飛び込んできました。朝、新聞から折り込みチラシを抜いたときのことです。二つ折りにされていたチラシの下の部分だけが目に入って来たのです。思わず「は?!見せしめ?ひどくない?そもそもが『見せます』とすべきところを、ミスプリント?!意外と校正ミスってあるのよね~。」

 

 自分自身の思考がおかしいという発想ではなく広告の日本語がおかしいという前提で脳内がグルグル・・・。そこでハッと気づいたのです。「あ、なんだ。これは『お見せします』という謙譲語の下の部分だ。」と。いやはや、朝から寝ぼけていました~(汗)。

 

 流石に下の部分だけを見たら怪しいですが(笑)「お~する」は便利な謙譲語です。と同時に「お~なる」という尊敬語も。理想は一語一語の言葉の謙譲語、尊敬語を覚えることですが、それが無理だったとしたらとりあえず「お~する」=謙譲語、「お~なる」=尊敬語と覚えておけば何とかなるものです。

 

 が、が、が、こわいのがこの「お~する」と「お~なる」は一文字だけが違うので紛らわしいのです。一字違いで大違い!全く逆の使い方になってしまうのです。生徒には「お~する」の「する」は自発的なニュアンスがある、つまり動作主は自分なので謙譲、「お~なる」の「なる」は自分が動かなくても目の前で変化する、つまり相手の動作だと伝えています。

 

 日本語で書いたり聞いたりすると混乱するけれど、そういう時こそイメージ!自分が相手に「お見せします!」とチラシを渡している場面や目の前で自分よりお格上の相手の表情がどんどん険しくなるところをイメージして「あ、お怒(いか)りになっている!」と厭味ったらしく思っている場面などを自由にイメージ、想像するといいでしょう。 

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