雑感

誰の言葉?なぜ響かない?

 「成程!残念~~~。答えは違っているけれど・・・惜しい。分かるわあああ。君は第一段落の、この表現からアを選んだんだね。でもね、実はこの問題の意図は・・・。」「あ、ここで○○を□□と考えたからこういう答えになったんだ。」といった具合に生徒たちの思考回路を把握して再現するのが楽しい私。

 すると皆口々に「すごーい!そうそう、そうなんです。そういう風に考えたんです。」と嬉しそうな反応が返って来ることが多いです。その瞬間に「シメタ!これで、今後の説明を聞いてもらえる!」と内心、思うからです。

 いきなり「これは違う。間違い!正解は・・・」。と説明するよりも「なぜ間違えたか?」を再現する≒「生徒自身の思考(気持ち)を理解しているよ~」ということを示すことによって信頼関係が生まれれます。

 信頼関係というと語弊があるかもしれないです、少なくとも正論だけを示されるよりも「あなたのことを理解しています」という空気感が大切だと思うのです。

 今や、答えだけ知りたいならばAIに聞けばいいわけですし今後はどんどん便利な世の中になっていくでしょう。しかし「あるある」が「私(親)が同じことを言っても全く聞く耳を持たないのに先生の言葉は聞くのです!」という保護者の声が多数・・・。

 人間は感情の生き物なので正論を示したところで相手には通じるとは限らないのです。だから「誰の言葉か?」「誰に言われたか?」は重要なウエートを占める、そのことを念頭に置きながらしっかりと生徒と信頼関係を築いて指導をしようと常に考えています。

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