雑感

「が」について

 「『赤ちゃんが乗っています』というステッカーを見るたびに、赤ちゃんが自分でよちよちと車に這い上がって乗るわけじゃないのに…おかしいと思う。」と知人がブツクサ。

 別の例では「文章が書けない」という表現。「が」を主語と学んでいるであろう学生からすると「は❓おかしくない?『書けない』の主語は人だよね?だから『文章を書けない』が正しいのでは?」と思うでしょう。

 実は「赤ちゃんが乗っています」「文章が書けない」共に間違いではありません。「が」には強調を表す意味があるからです。そもそも「赤ちゃんが乗っています」は「赤ちゃんが(主語)が乗っている状態(述語)」なので文法的にも問題ありません。

 知人の言い分も分からなくはないですが、もしも「親が赤ちゃんを乗せています」にした場合、「親が」が主語&強調されてしまうので他者に伝えたいことからズレてしまいます。

 「文章が書けない」の主語は厳密に言うと省略されており、この場合の「が」は強調なのです。「文章を書けない」と比べると「文章が書けない」の方が強くアピールしています。

 ほんと、日本語って難しい&奥が深いです。だからこそしっかりと吟味して使うと世界が広がりそうですね🖊

-雑感

© 2024 作文110番