鑑賞 雑感

想像力・・・

 2018年、昔話を主役の気持ちで描き直す「1人称童話」が「他者の気持ちをくむ格好の教材となる」と評価され、その年のグッドデザイン金賞に輝いたそうです。

 

 このことが2018年12月25日付の朝日新聞「天声人語」で紹介されており、さらには記者が「笠地蔵」を練っています。以下引用。

 ああ、年の瀬なのに笠は一つも売れねえ。持って帰れば、婆さん叱られる。あれ地蔵さんが雪に埋もれておいでじゃ。「証拠隠滅に協力してくだされ。」笠をかぶせて帰るべ。売り上げは落としたことにすっか。(朝日新聞 12月25に付け 天声人語より抜粋)。

 記者の構想を最初に読んだときは「成程~、受ける~~!」と思いましたが、何度か読み返すうちに・・・少々寂しい気持ちになったのも事実です。

 

 理想かもしれませんが「笠地蔵」に関して「性善説」のお話としてそっとしておいてほしいのです。

 人が他人様に対して何か親切な対応をする際には「下心がない」時と「下心がある」時、両方が存在します。

 

 でも意外と人間は「下心なし」で行動する時こそ、結果としてそれが回りまわって自分へのご褒美として返って来ることが多いような気がします。そもそも本人は「下心」有り無しには気づいてない場合がおおいでしょう。

 「下心あり」がダメと言っているのではありません、お互いに「下心あり、双方にとってウィンウィン」の関係は素晴らしいと思います。

 

 さて生きていく上では「想像力」は欠かせません。豊かな「想像力」を持つことによって物事や人間関係を円滑に進めていくことが出来ます。

 ただ…折角「想像力」を働かせるならば自分や周囲が少しでも楽しく幸せになるような内容にしたいものです。真実を知らないうちからネガティブな方向にばかり(例えば、下心あり!と決めつけるなど)に想像力を働かせるのは避けたいものです。

 

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