読書 雑感

読書療法

「読書療法」「ビブリオセラピー」という言葉を皆さんはご存知ですか?偉そうに言っている私自身、「読書療法」という言葉を知ったのはつい最近です。実は「読書療法」の歴史は古いです。以下引用です。

【読書を療法的に用いることは、古代から行われてきました。古代ギリシャの図書館のドアには、「魂の癒しの場所」と記されていたといいます。読書療法(ビブリオセラピー)として注目されるようになったのは、1930年代のアメリカのメニンガー(メニンジャー)兄弟(William C. Menninger、Karl A. Menninger)の研究がきっかけでした。】(日本読書療法学会HPより抜粋)

また、英サセックス大学の研究によると、読書によって軽減されるストレスは68%。音楽鑑賞、コーヒー、ゲーム、散歩などによるストレス軽減度を上回るそうです。暇さえあれば本を読んでいるな私ですが、実は無意識にストレス解消をしていた?のかもしれません。「読書療法」という言葉を知った今、「読書」によるストレス軽減をはっきりと実感しています。

ストレス解消の方法としてよく挙げられるのが「おしゃべり」でしょう。特に、女性(私も女性ですが・・・)は「おしゃべり」が好きなタイプが多いです。この「おしゃべり」こそがストレス解消にも役立つと同時にストレスをますます増大させる原因の一つにもなりえます。ストレス解消に・・・と友人とランチしようと繰り出したところ、相手が一方的にずーっとしゃべり、こちらはストレス解消どころか余計にぐったりということは日常茶飯事です。

そんな中、ふと過去の新聞記事を思い出しました。以下が引用です。「駄目な人、弱い人、懲りない人。そんな人を切り捨てるのは、たやすいことです。でも、あなたもうすうす気づいているように、文学はそういう人たちに寄り添うためにある。」(2017.10.8朝日新聞 斎藤環氏が相談者への回答として寄せた文より抜粋)。

斎藤環氏は精神科医なので当然「読書療法」をご存知でしょうが、あえて「読書療法」という言葉を使わずに「文学が寄り添ってくれる」という表現をなさったことに改めて感銘を受けます。「読書」の良いところは読者を頭ごなしに「否定」しないことでしょうか。

文中で「え?なにこれ?」とイラっとくる表現が出てきたら速攻で本を閉じることが可能です(苦笑)。「読書」は読み手のペースに合わせてくれるのです。生の人間相手だと、善意からとはいえ一方的に頭ごなしに否定?!批評も「あるある」です。にもかかわらず話を中断することは至難の業です。というわけで私は今からストレス解消?(単なる現実逃避?)すべくして読書の秋を満喫します。

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