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2浪と生涯賃金の論理的飛躍

https://news.yahoo.co.jp/articles/98ed62dd9356c18a5770ac4775778935320fea0f

 ネットニュースで「2浪しても生涯賃金で取り返せる」という記事が話題です。 東大や早慶なら2年の遅れは些細なこと、という論旨ですが、 国語と小論文を教える立場から見ると、この論理には大きな飛躍を感じます。

 この記事が前提としているのは、あくまで「トップ校に合格した2浪生」の話です。 しかし現場の実感として、2浪生全員がトップ層というわけではありません。

 「志望校を下げない積極的2浪」と「行き場がなく重なった消極的2浪」ではその後のキャリアも生涯賃金も全く異なる現実が舞っているはずです。

 統計は時に、都合の良い「生存者バイアス」を映し出します。 「2年」という歳月は、社会に出れば大きな経験値を積める貴重なものになりえます。 それを投資する価値があるのは、明確な出口戦略がある場合のみです。
 
 また、この記事では生涯賃金のみにフォーカスされていますが、そもそも2年間浪人することによる心理的プレッシャーは相当なものです。

 浪人する年数が増えれば増えるほど不確定な未来に対しての恐怖が増すということが全く触れられていません。

 私が指導で「キーワード」や「論理」を重視するのは、 こうしたデータの穴を見抜き、自分自身の人生を正しく選ぶ力をつけてほしいからです。
 
 「どこに入るか」の損得勘定以上に、「その時間で何を得るか」の主体性こそが、結局は生涯の豊かさを決めるのではないかと、記事を読みながら強く感じました。

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