添削

主人公は誰?

 先日、同業者から生徒の志望動機や入学後の抱負についての添削依頼を受けたと書きました。その後、同業者の先生は生徒と一緒になってさらに推敲を重ねていい文章になったそうです。

 っと、ここまで聞くと「めでたしめでたし」なのですが・・・。学校に下書きを持って行った生徒。担任から思い切りダメ出しをされて、なんとなんと「2回は書き直し」と言われたそうです。同業者の先生は怒り心頭!折角いい文章になっているのに書き直して不合格になったらどうするの?と。

 よくよく聞くと・・・、担任の先生は自分の好みで!!大学入学後にやってみたいスポーツについて半分以上書くように指導したそうです。本人は大学入学後にやっていたい勉強についてたくさん書いていたのです。

 ちなみに私は生徒と直接話したことがないので、これ以上意見を挟むことは出来ないなと思い、どの内容にするかは、どの指導者の意見を採用するかを決めるのは本人及びスポンサー(保護者)でデス、とだけ伝えました。

 私は言いたい。主人公は誰?と。あくまでも受験生ですよね?と。つまり入学後に何をやりたいかの答えは本人しか分からないのです。指導者はあくまでも本人の意思を尊重したうえで指導すべきなのです。

 正直言って、つたない学生の文章を添削するのはものすごおおおおく大変です。それよりも私の考えを押し付けて、いわゆる高得点・合格するであろう内容に書き直させる方が楽です。

 でも、あえて私はそうしません。私にお声かけくださった同業者もしかり、彼女もしっかりと本人にヒアリングをしたうえで一緒に内容を考えています。そういう観点から、今回の生徒の担任の先生の指導はどうなの?と疑問が残ります。

 だからこそ「最終的にどんな内容にするかは本人が決めるべきです」としつこく連絡をした私。主人公・勉強するのは学生自身です!まずはこの当たり前のことを忘れてはいけないなと思える出来事でした。

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