雑感

私はプロです。ゆえにお断りすることも・・・。

 以前(今も?)朝日新聞で時々健康に関するお悩み相談というコーナーがありました。読者が自分の健康に対する不安を投書し、それに対して専門の先生が答えるのです。皮膚に関しては皮膚科医、眼科に関しては眼科医が答えてくれるのです。

 ただし毎回、文末に「行きつけかかりつけのドクターにご相談ください」という一言がありました。これは紙面上でで答えるドクターが逃げてるわけでも無能なわけでもありません。むしろ有能なのです。実際にその症状を診ないことには正しい判断を下せないのです。

 それと全く同じで勉強、特に国語に関しても全く同じで、一般論では正しい判断できません。先日、元教え子のお母さんから子供の学年が変わって先生が変わったので定期試験の傾向が変わったこと。自分の子供は全然点数が取れないので分析てほしいという依頼がありました。

 しかし私は断りました。なぜならきちんと分析をしようとするならば教科書、ワーク、ノート、配布される資料、定期試験等を全てをきちんと見ないことには正しい判断ができないからです。しかしそれらをすべて資料をお借りして分析となると正直言ってものすごく時間がかかり無料で引き受けるにはいかなくなります。

 私は決してボランティアで仕事をするわけではなく、もし今回の件を無料で受けるならば他の人に対しても全て同じようにしなくてはならなくなります。そもそも私はプロとしての自覚があるからこそ、軽い、いい加減な気持ちで引き受けるのは逆に無責任だと感じます。

 本当にきちんとするにはそれなりの責任が生じると思ったのでお断りした次第です。現在進行形で指導しているならば様子が分かるし、サービスの一環として分析はします。しかし今回は何年も直接指導はしていない「元生徒」なのです。いろんな意味で保護者と私との認識がちょっと違ったようです。

 ただ、一つ言えるのは、相手がプロの場合は「きちんと仕事として依頼する」ことが礼儀であり、本当に子どものことを思うのであればこその覚悟を決めて欲しいと思います。

 

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