指導法

感情は1つではない

    物語文で登場人物の心情を問うと、生徒たちはどうしても「一つだけ」の正解を探そうとします。 テストの習慣もあり、彼らの気持ちは痛いほどよく分かります。

 でも人間の心はそんなに単純ではないのです。 私は彼らに問いかけました。

「志望校に合格した瞬間は、きっと喜びでいっぱいだよね。 じゃあ、その後の『入学式の日』も、喜びだけ?」

すると、彼らは答えます。

「いえ、喜びと、あと不安があります」

 そうなのです。それこそが、私たちが同時にいろんな感情を持っている証拠なのです。 それをまずは自分自身の経験として実感してもらってから物語文の登場人物について考えてもらいます。

 すると生徒たちは「なるほど」と納得していろんな気持ちが混じっていることを読み取っていきます。

 感情移入してしまい、自分は○○だから主人公も○○に違いないという解き方はタブーですが、単純に1つの感情だけ…ではないことを読み解くことが大切です。

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