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縁起の良い「虫の知らせ」

 「虫の知らせ」と聞くと、多くの場合「悪い予感」や「不吉な前触れ」を連想しますよね。ハイ、もちろん正解です。 日本語の中には「腹の虫」「虫の居所が悪い」など、心や感情を「虫」と結びつける表現がいくつもあります。

 これは、古くから人の体の中には「虫」が住むと考えられていたためです。そして、その「虫」が喜怒哀楽を左右すると信じられてきたのです。虫が何かを感じとり、前兆として教えてくれるという意味です。

 さて、私はこの1か月の間に2度ほど「虫の知らせ」に遭遇しました。新居の玄関で出迎えてくれたのは、なんとカマキリ。2時間以上も玄関先に滞在していたカマキリ…思わず何度も挨拶しちゃいました。

 そして先日は、車の窓にテントウムシがちょこんと停まっていました。どちらも昔から縁起のよい虫として親しまれている存在です。

 この出来事を友人に話したところ、「それはまさに“虫の知らせ”ですね」という粋なコメント!。悪い予感ではなく、良い前兆としての「虫の知らせ」と肯定的に捉えた、温かい解釈です。

 国語の授業では、「勝手な解釈はしないで~!君の主観は聞いていない!」と指導する私ですが、ライベートでは自分に都合よく幸せな解釈をするのもまた一興。言葉の力を楽しみながら生きたいものですね。

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