小論文指導をしていて、印象的な出来事がありました。ある生徒が「AIに聞いたら○○と言っています。だから・・・しました」と報告してくれました。
確かに、私だけの意見よりも複数の意見や情報を参考にするという姿勢は素晴らしいことです。情報を多角的に集めようとする姿勢は、これからの時代に必要不可欠なスキルだと思います。
しかしAIの意見を参考に書いたという文章をを見て、私は少し心配になりました。生徒の状況や背景を十分に理解していない状態で生成された、ありきたりな一般論だったからです。
おそらく、プロンプトの入れ方が十分でなかったのでしょう。それでも生徒は「AIは賢いから絶対に間違わない」と信じて疑いません。
ここで伝えたいのは、AIは確かに賢いツールですが万能ではないということです。もし複数のAIに同じ質問をしてみたら、それぞれ異なる答えが返ってくることに気づくはずです。
AIは「もっともらしい嘘」をつくことだってあるのです。だからこそAIを使うなら複数のAIを試してみてほしい。そして、それぞれの答えを比較し、自分の頭で考えて判断してほしいのです。
AIからの情報も本からの情報も人からのアドバイスも、すべて同じです。どんな情報源であっても鵜呑みにせずきちんと精査する必要があります。
情報リテラシーの基本は「疑う力」と「確かめる力」。AIという便利なツールが身近になった今だからこそこの基本を改めて大切にしたいと思った出来事でした。