今日も気が付いたら、ついウトウト……。「春眠暁を覚えず」をちゃっかりと実証した私(苦笑)。
この詩の作者である孟浩然には、熱烈なファンであり親友でもあった李白という存在がいました。
李白が旅立つ友を想って詠んだのが、有名な『黄鶴楼にて孟浩然の広陵に之くを送る』です。この詩と併せて語られることが多いのが、王維の『元二の安西に使するを送る』です。
どちらも「送別」をテーマにした傑作ですが、並べてみるとその情景の対比が際立ちます。
李白の詩: 華やかな「黄鶴楼」を舞台に、去りゆく友の舟が青空に消えていくのをじっと見つめる、視覚的で鮮やかな別れ。
王維の詩: 宿場町の雨の中、何度も杯を重ね「もう一杯だけ」と別れを惜しむ、聴覚や触覚に訴えるしっとりとした別れ。
「友情」や「旅立ち」といった共通のテーマを持ちながら、一方は広大な景色を、もう一方は尽きない名残惜しさを強調しています。
これらをセットで読み解くと、当時の文人たちがどれほど友を大切に思い、その寂しさを美しい言葉に昇華させていたかがより深く伝わってきます。
春のまどろみの中で、古代中国の友情に思いを馳せてみるのも粋なものですね。