小論文

その反論、本当に反論になってる?

 小論文では「意見→反論→反論への反論」という型が代表的です。 しかし、形だけを整えても、中身が噛み合っていなければ説得力は生まれません。

 小中学校へのスマホ持ち込みに関して某生徒は次のように書きました。 「緊急時に親や学校と連絡が取れるから賛成だ」という主張に対し、 反論を「確かに盗難や紛失が怖いという意見もあるだろう」としました。

 一見、構成としては成立しているように見えます。 しかし、よく考えてみてください。これでは議論が噛み合っていないのです。 「緊急時の連絡」というメリットに対する反論であれば、 本来は「緊急事態」そのものに焦点を当てるべきなのです。

 「そもそも緊急事態が起こる頻度は極めて低い」 「学校の電話や公衆電話で代替可能ではないか」 こうした指摘こそが元の意見に対する「正当な反論」となります。

 盗難や紛失はあくまで「管理」の問題であり、「緊急時の連絡手段」という「機能」の否定にはなっていません。 これでは、議論が平行線のまま終わってしまいます。

 文章を機械的に型にはめるだけではなく。自分の出した「理由」に対しての「反論」は何か。 それを突き詰めることで、初めて文章に説得力が宿ります。

 「型」を覚えたその次に論理の「精度」を意識しましょう。 パズルのピースを合わせるように、主張と反論の焦点を一致させましょう。

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