中学受験を無事にクリアし、全寮制の中学校に入学した生徒のお話です。
入学直後は好調だった国語の成績が徐々に下がり、前期の定期試験ではついに赤点を取ってしまいました。
慌てた保護者の方から夏休みの帰省中に単発の指導依頼を受け、実際に本人と話して分かったのは「ほとんど勉強していない」という事実でした。
保護者の方は「学校や寮で勉強時間が決まっているから安心」と思ってらっしゃいます。
確かに強制的に机に向かう時間があれば、それなりに身につくだろうと考えてしまうのも無理はありません。
しかし、決められた時間に机に向かうことと実際に頭を動かして勉強することは別物です。 ボーッと問題集を眺めているだけでも、外からは「勉強している」ように映ってしまいます。
特に親元を離れた寮生活では日々の細かな学習態度まで目を配ることは困難です。環境が変わったばかりの時期、自分を律して主体的に学ぶことは中学生にとって容易ではありません。
「合格したから、あとは環境が育ててくれる」という思い込みには注意が必要です。
進路選びでは目先の合格に意識が向きがちですが、大切なのはその先なのです。中学・高校と一貫だから安心…ではなく逆に言うと子供は6年間ずーっとキツイ生活を強いられるわけです。
どう学ぶか、どう育っていくかの 環境を整えることと、子ども自身が自走できるように支援することは、分けて考える必要があると実感する今日この頃です。