もし、あなたが名医に診てもらい、
「①早く寝なさい、②薬を飲みなさい、③酒は控えなさい」
という指示を受けたとします。にもかかわらず、
「仕事が忙しいから無理」「粉薬は嫌い」「飲み会の予定があるから無理」
と返したら、体調が良くなるはずがありませんよね。本人は「名医の先生に相談したから大丈夫」と満足していても、現実は何も変わらないのです。
これと同じ現象が、先日私に起こりました。プライベートの相談を受け、「どうしたらいいでしょう?」と問われたので解決策をいくつか提示し、その一つとして「相手に伝えるための箇条書きメモの書き方」を細かく指示しました。
しかし、返ってきた言葉は「難しい」「無理」の一点張り。挙句の果てには「手紙を書けばいいですか?」とのこと。いえいえ、あなたの文章、全くと言っていいほどわかりづらいから「メモ」と言っているのに・・・とあきれました。
アドバイスは「処方箋」、行動は「服用」です。人はアドバイスを求めた時点で「問題解決」の半分を終えた気分になりがちですが、実際はアドバイスは単なる「処方箋」にすぎません。
現実を変えるのは、その処方箋を受け取った後の「服用(行動)」です。今回の私知人は、幸いにも周囲の優秀な方々の尽力で事なきを得たとのことでホッ。
それは素晴らしいことですが、根本的な姿勢が変わらなければ次に同じ問題に直面したとき、また同じ壁にぶつかってしまいます。物事を解決したいのなら、まずはプロや経験者からのアドバイスに対し「素直に従う」姿勢を持つこと。行動して初めて、現実は動き出します。