「先生!国語の傍線部の答えやヒントは必ず、前後4行にあるって塾の先生が言っていました!」
ある中学生徒がそう言ったとき、私は思わずのけぞりそうになりました。
確かに小学生のうちは、そのテクニックで正解にたどり着けることも多いでしょう。しかし中学生以降では、そんな小手先の方法だけでは通用しません。
たとえば、松尾芭蕉についての問題。
「草庵における隠棲と( )に生きた。( )にあてはまる、隠棲とは逆の意味の一語を抜き出せ。」
という問いがありました。
「芭蕉=旅」という知識があれば簡単に答えられるはず。しかも本文中にも「旅」という言葉はちゃんと出てくるのですが、何人かが正解できなかったのです。
よくよく聞くと生徒たちは傍線の前後ばかりに注目していたことが判明しました。答えが見つからなければ、本文全体を視野に入れる必要があります。
その際に大切なのは「当てずっぽうに探す」のではなく、キーワードや接続語、設問の表現を手がかりにすること。さらに、文章全体の構造を意識して、
「結論がどこに書かれているのか」を見抜く習慣も重要です。
そのうえでテクニックを駆使すると早く正しく解けるのです。便利そうに見える「裏ワザ」ほど、妄信は危険!うまい話には裏がある?と同じです。