指導法 雑感

レポート≠感想文

 今日の午後、大学1年生の生徒さんと一緒に、レポート作成のサポートをしました。テーマはしっかりと考えられていて、用意した資料も丁寧に読み込んでいる様子。

「これなら、良いものが書けそうだ」

と、私も期待していたのですが・・・。実際に彼が書き上げたものを見た瞬間に「あ、これ、点数もらえない」と思ってしまったのです。と同時に、生徒さんがポツリと漏らしたのです。

「先生、これ、レポートじゃなくて単なる感想文だね…」

 その言葉を聞いた時、私は思わず「よくぞ気づいた!」と心の中で拍手を送りました。実は、この彼の「気づき」こそが、とても大きな大きな一歩なのです。

 多くの学生が「それっぽく書けた」「とりあえず字数を埋めたからOK」と思って提出してしまう中、自分の文章が「大学のレポートとして求められているものとズレている」と、彼自身が気づけたことが成長なのです。

 単に「こう思った」という主観的な意見だけでなく、「なぜそう思ったのか(根拠)」「どんな資料に基づいているのか(客観的な裏づけ)」「では、今後どうすればいいか(今後の展望、課題)」を盛り込んで初めてレポートと言えるのです。

 その後、レポートの基本的な構成や、課題として求められているテーマを一緒に確認し、次回までの再提出をお願いしました。ただただ、字数を埋めて終わり・・・ではなく、相手から何を求められているか?その課題をどのような構成にするかをしっかりと練ることで成長できるのです。


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