今回は記述のコツについて書いていきますね。記述問題は、単なる“作文”ではありません。ましてや感想文でもありません。どんな点に気をつければいいのか?ポイントは、以下の3つです。
①主語と述語はなるべくそのまま使う
記述では、まず「誰が何をしたか」「何がどうなのか」といった骨組みを正確につかむことが大切です。主語と述語勝手に変えてしまうと、本文の意図そのものがずれてしまう危険があります。
また、本文に主語がない場合は自分が書いた記述の文章をしっかりと読み直して主語と述語が対応しているかどうかをチェックすることが大切です。
△「イギリスは~を・・・と考えている」
〇「イギリスでは・・・と考えている」
上の文だと主語が「イギリス」、述語が「考えている」になっており、微妙にずれています。下の文だと「イギリスでは(人々は←主語は省略されている)・・・と考えている」となり、ずれない。
②修飾語は必要に応じて省く
本筋に関係のない部分(飾りの言葉)を整理すること!←このあたりは指定されている文字数、指定されている解答欄の大きさによって変わります。
③比喩は意味を読み取り、わかりやすく言い換える
たとえば、「まるで冬の空のような冷たい目」と書かれていた場合、「眼差し、視線が冷たい」というふうに、筆者が伝えたい意味を正確に言い換える力が求められます。
つまり基本的には本文中の表現を使いつつも、比喩などは分かりやすく言い換えるという、ある意味、逆のことを同時にしなくてはならないのです。決してすべてを自分の言葉で言い換えたり、逆に、すべてを本文の表現をそのまま…でもダメなのです。
こうした視点で“本文に忠実になってこそ、高得点につながります。「自分なりの解釈」や「アレンジ」は、減点の元です。「自分らしさ」ではなく「本文らしさ」を意識しましょう。