国語勉強法

最後の一行

 物語や詩の読解において、最後の行が持つ力は非常に重要です。

 芥川龍之介「蜘蛛の糸」の「後にはただ極楽の蜘蛛の糸が、きらきらと細く光りながら、月も星もない空の中途に、短く垂れているばかりでございます。」

 草野心平「河童と蛙」の「蛙がないた。」

 希望が断たれた後の、物音一つしない虚無的な静寂。もう一方は、それまでの賑やかさから一転、日常へと戻る静けさ。それぞれ別の作品ですが、どちらも「静けさ」が読者の心に深い余韻を残すのです。

 激しい場面や印象的な展開のあとに訪れる“音のない瞬間”こそが、作品全体に深い余韻をもたらしているのです。こうした「静けさの演出」に気づくことは、物語を理解するヒントになります。

 そして…言い換えると試験で問われます!ちょっとした「余韻」の残し方、いろんな作品でチェックしてみてくださいね。

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