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one for all, all for one

 「one for all, all for one 」 一人は万人のために、万人は一人のために(ドイツの保険学者マーネスが引用した有名な言葉)という言葉を知っていますか?先日、生徒がこんなことを言いました。

 「先生、中学校の校長先生が『one for all, all for one  一人は万人のために、万人は一人のために』を今年のスローガンにしてらっしゃって、頻繁に使うんですよ、この言葉を・・・・」に始まり・・・。

  「でもね、自分は思うんです。あの言葉っておかしいと。だってね、一人は万人のためにってことは受験では万人(ほかの人)が受かるために自分は不合格になれってことになりますよね。

 あと、マラソン大会って本来ならば順位を競うわけですが、誰か一人がお腹痛い~となって座り込んでしまったら他の人たちは座り込んでいる人を介抱するために立ち止まれってことですよね?下手するとそういうことを意味しますよね? つまり、あの言葉ってどんな場合にも当てはまるわけではないし、おかしいと思うんです。」

と延々とまくし立てるのです。

 正直言って最初は面食らい、内心で「この言葉はそういった極端な場合に用いるのではなく、お互いに力を合わせ目的に向かう。お互いに協力し心を合わせることが大切だという精神だよ~。」とつぶやきました。

 でも、思ったのです。成程「学校の先生がおっしゃること、先人の名言」≒すべて正しい」と盲信するよりも、こうして疑問を抱くことこそが素晴らしい姿勢だなと。

 彼は校長先生を批判しているわけは勿論なく、言葉に対して「すべてに当てはまるわけではないですよね」と確認したのです。国語という科目を教えているとこういうった場面が楽しく、いわゆる「答えは一つではない」という面白さを感じます。

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