記述のコツ

甘い自己採点

 受験生の皆さん、記述問題の自己採点を甘くつけてしまっていませんか?

 記述式の問題は、模範解答と見比べながら「大体合っているから」と高めの点をつけがちです。しかし、実際の入試では厳格に採点され、自己採点との差に愕然とするケースが少なくありません。

 その結果、「模試では合格点だったのに、本番では点が取れなかった」という悲劇が生まれるのです。自己採点の甘さにはいくつかの落とし穴があります。まず、キーワード、入れるべき内容が入っていないことです。採点基準では重要な語句が含まれているかを厳しくチェックします。

 次に、論理の一貫性。自分では筋が通っているつもりでも、読み手には伝わらないことがあります。今日、指導した生徒の回答もそうでした。

(誤)お父さんからの○○という言葉で私を励まそうとしたのではないかと思い、悲しくて・・・
(正)お父さんからの○○という言葉で私を励まそうとしたのではないかと思ったが、父はすでに亡くなっており、聞けないので悲しい

 上記2つを比べてほしいのです。上記だと「お父さんが自分を励まそうとしたこと」が「悲しい」と、とれます。つまり言葉足らずのため読み手に誤解を招きます。

 では、どうすれば正確な自己採点ができるのでしょうか?

 まずは、採点基準を意識すること。模範解答と見比べるだけでなく、「この要素が本当に含まれているか」をチェックしましょう。また、他人の答案を採点する練習をするのも効果的です。他人の記述を採点すると、自分の答案の曖昧さにも気づきやすくなります。

 一番いいのは、プロにしっかりと採点してもらうことです。自己採点の甘さは、合格を遠ざることになります。厳しく採点することで自分を鍛えましょう。

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