私はオンラインで国語や文章を教える仕事をしています。国語はZOOMで授業をしていますが、文章に関しては提出していただいた文章を添削する様子を動画にとって返却しています。
こんな風に説明すると今では皆さん、すぐに理解してくれますが、3,4年前だったら「ZOOM?」「動画添削?」と不思議な顔をされました。それは皆さんが悪いのではなくこちらの説明不足なのです。
自分だけが分かっている・・・、つまり自己満足です。そんな場合どうするか?比喩(たとえ)を使えばいいのです。この比喩を使うという方法は本当に昔から有効な方法で、古代の中国の文学でも用いられる方法です。
漢文は本当に勉強になります。①教訓的な内容から生き方を学べる②分かりやすい例を用いるという手法、の2点が特に役立ちます。
②に関して・・・。正論をそのまま伝えたところで一体どのぐらいの割合で相手に伝わるでしょうか?ほとんど伝わらないと言っても過言ではないでしょう。
正論を伝えるためには相手にとって「分かりやすい具体例・比喩」を用いることが有効な手段だと言えます。
例えば、「五十歩百歩」という慣用句の元となった話の中では、孟子は次のように言っています。
「王は戦が好きですので、戦いに例えて意見させてください。」
と。
具体例をあげることによって、王のみならず一般人、さらには後世の私達にも分かりやすく伝わるのです。