敬語

「お椅子?」

「どうぞ、お椅子におかけになられてください。」

 これを聞いた瞬間に私は吹き出しそうになりました。「え??椅子に『お』をつける?子供のままごとみたい~。『なられる』?いったこれは何だろう?受け身?あ、私ではなく椅子に敬意を払ってるってこと?分からない~~~(笑)」

と心の中でつぶやきました。かれこれ20年近く前に通っていた歯医者での出来事です。どのスタッフも上記のようなセリフを必ず言うのです。つまりマニュアル化されていたのでしょう。

 組織内でマニュアル化した言葉遣いや接客をすることはいいと思いますが、マニュアルうんぬんよりも目の前の人に対して心から敬意を払う…という意欲があれば気持ちが伝わると個人的には思います。

 「とりあえず『お』を付けておけばいい!」という意見をよく聞きます。が、残念ながら「お」を付けるだけでは不足なのです。動詞に関しては「お~する(自動詞)」は謙譲語、「お~なる」が尊敬語という区別をしっかりとして初めて正解。

まずは「お」「ご」をつけてみて、さらには全体の文を読んでみて違和感があるか、ないかで判断すればいいでしょう。先日、生徒が「なんとなくで選びました。」と言いながらも敬語の単元、全問正解でした。細かいことを覚えるよりも慣れることって大切ですね🖊

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