「風が吹けば桶屋が儲かる」という慣用句があります。これを パッと見たり聞いて「なるほど。分かった」と思う人っていませんよね。これをきちんと説明してもらうと「あーなるほど」と思うでしょうが。風が吹くことと桶屋がもうかるのは、どういう因果関係?と初めての人は思うはずです。
実はこれと同じようなことが小論文、意見文で起こっています。書いている本人の中では きちんと?因果関係ができているのですが、それを文章中に表せていないもったいないケースが多いです。
どうしても限られた字数の中で書こうとすると自分なりの定義(自分なりの結論、意見)を最初に書いて、それについての具体例等々を必死で書くパターンが多いです。むろん自分の意見だけを書いてOKならば問題ないのですが・・・。
筆者の意見、あるいは問われている意見に対しての立場をはっきりさせたうえで、自分の意見を述べる場合に筆者の意見(風が吹く)と自分の意見(桶屋が儲かる)がいきなり飛びすぎるのです。
そして本人としてはその飛躍した論(桶屋が儲かる)についてのメリットや具体例を延々と述べるのです。自分の定義ありきでその定義についてどんどんどんどん進めていくパターンが多いです。
となると後半は丁寧に書いているからいいのですが、その前段階として筆者の意見、与えられたテーマがいきなり飛躍してしまうと読み手としては「???」の状態となり、 読む気がなくなってしまいます。
自分なりに定義づける際には、その定義がテーマと因果関係がしっかりあるかどうか?論が飛躍していないか?をしっかりと確認しましょう。
※「風が吹けば桶屋が儲かる」の意味・読みは「意外なところに影響が出ること、また、あてにならない期待をすることのたとえ。」風が吹くと土ぼこりがたって目に入り盲人が増える。→盲人は三味線生計を立てようとするから、三味線の胴を張る猫の皮の需要が増える。→猫が減るとねずみが増え、ねずみが桶をかじるから桶屋がもうかって喜ぶということ。