漢文は本当に勉強になります。①教訓的な内容から生き方を学べる②分かりやすい例を用いるという手法、の2点が特に役立ちます。
②に関して・・・。正論をそのまま伝えたところで一体どのぐらいの割合で相手に伝わるでしょうか?ほとんど伝わらないと言っても過言ではないでしょう。
正論を伝えるためには相手にとって「分かりやすい具体例・比喩」を用いることが有効な手段だと言えます。
例えば、「五十歩百歩」という慣用句の元となった話の中では、孟子は次のように言っています。
「王は戦が好きですので、戦いに例えて意見させてください。」
と。
具体例をあげることによって、王のみならず一般人、さらには後世の私達にも分かりやすく伝わるのです。
さて、昨日は中学3年生女子と一緒に数学「2次関数」の変域を学習しました。(本職は国語を教えることですが、時には臨時で別科目を教えることがあります。)
とにかく数学苦手で拒否反応を示す生徒。「0を境にして増減が変わるので、指定された変域に0があったら注意・・・」などと蘊蓄を垂れる訳にはいきません!!!
オカルト・スピリチュアル・心霊現象に興味を持っている女生徒!そこで私はグラフを書いて
・0を三途の川
・0より左(つまりマイナス)をあの世
・0より右(+)を現世
・xの変域に0が含まれる≒臨時体験(あの世からこの世に戻ってくる)
とたとえ話をしたところ、とても興味を示した上にスムーズに解けるようになりました。むろんこれらを定着させるためには本人が反復練習をすることが不可欠ですが、まずは最初のスタートは成功です。
数学のプロからすると邪道な指導法でしょう。でも「解けるようにする」「まずは苦手意識をなくす」ためには比喩・たとえはとても有効な方法だと言えるでしょう。
個々人に合った指導法(比喩表現)を練ることによって私自身の国語力もますますアップ、有難いことです。