「褒めて育てる」ことが会社内、家庭内、学校内等、あらゆる分野で推奨されています。先日亡くなった、陸上界における名伯楽である小出義雄氏も「褒めて育てる」プロだったそうです。
では、小出氏のように「褒めて育てる」を誰もが実践出来るか?と問われるともちろん「No!」です。相手のことをしっかりと観察し、的確な言葉で導くことは思ったよりも難しいものです。
例えば…こんなことがありました。私の知人(現在60歳ぐらい)がスポーツジムに通い始めた時のことです。若い20代の女性トレーナーが異常なまでのハイテンションで
「すごおおおい!!!よく出来ました~!」
と連発したそうです。
当たり前のこと(台の上り下り等)をしただけなのに、まるで幼児相手に対して言っているみたいで・・・私の知人は白けたそうです。おそらく「クライアントさんを褒めて褒めて褒めまくる」というマニュアルがあり、女性トレーナーは素直に?それに従ったのでしょう。
うわべだけ、あるいは下心ありの誉め言葉はすぐにバレます!少し観察すれば具体的に「いいところ」が見つかる場合がほとんど!そこをピンポイントで褒めることを意識することが大切でしょう。 とはいえ・・・どうしても「いいところ」が見つからない場合は私は「相手を否定しない」ことを心がけています。そして「褒める視点」をずらしています。
①やる気、根性、努力等が皆無の生徒に対しては「解答丸写しだろうが何だろうが、課題を期限内に提出したことは素晴らしい!」と褒めます。つまり能力等ではなく行動を褒めています。
②「とんでもないタイプ(何人も匙を投げたようなタイプ)」を相手にしている私って超偉いかも?と自分を褒めています。
「褒めて育てる」とは言うは易く行うは難しです・・・。これからもまだまだ私自身、試行錯誤が続きます。