勉強法 雑感

伝える、伝わる力

 去年の1月に、「盛安本源氏物語絵巻」のうち、ヒロインの一人である夕顔の死を描いた場面が新たにフランスで見つかったそうです。江戸時代初期に描かれ、全容がわからないこともあって「幻」とも呼ばれる源氏物語絵巻で不幸な場面を描いたものは極めて珍しいと話題になりました。☜たまたま過去のニュースを見返しました。

 

 

 何度見返しても「素晴らしいなあああ」と感動します。同時に、「絵」はパッと見た瞬間に全体像が分かるので理解を助ける、ということを改めて実感します。絵巻全体には屋敷の様子なども描かれており、登場人物たちの悲しむ様子や慌てている様子のみならず平安時代の様子が一目で分かります。

 

 でも、言葉で物事を説明する場合はどうしても限界があります。その理由としては①伝え方が良くないから②受け取り手に理解力が不足しているから③伝える側、受け取る側共に問題があるから、という3パータン挙げられます。③の場合は論外として②に関してはもうどうしようもありません。

 少なくとも自分が何かを相手に伝えたい場合は「いかに分かりやすく伝えるか。」を意識することを忘れていけないでしょう。自分の伝え方が良くないのを棚に上げて相手の理解力がないと思うことは恥ずかしいことです。

 

 中高生にとっての国語の記述問題は鬼門ですが、国語の記述こそが上記の①②共に鍛える最良の練習です。作者が比喩的に分かりにくく表現していることを必死で理解し、それを分かりやすく伝えることによって記述問題は正解するのです。そういうことからも国語の勉強は一生ものです。侮ることなかれ国語!

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